こんにちは、なおみです。
ぐったりするほどの暑さも終わりを迎え、ここ数日で一気に涼しくなりましたね^^
夜は長袖を着ないと肌寒く、秋の訪れを感じます。
今回紹介させていただく本は、キッチンカーの赴くままに旅をする、移動式ビストロが舞台のお話です。
SNSで癒されると評判だったので、日頃の疲れを忘れたくて読んでみました。
それではさっそく、感想を綴っていきます。
「すきだらけのビストロ」の基本情報
まずは基本情報からご紹介します。
書誌情報
タイトル | すきだらけのビストロ |
著者 | 冬森灯 |
出版社 | ポプラ社 |
発売日 | 2023/03/15 |
本の長さ | 287ページ |
あらすじ
イルミネーションに飾られた小さなサーカステントにキッチンカー、お腹がぐうと鳴るいい香り。それらに出会ったあなたは運がいい。
ポプラ社公式サイトhttps://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008421.html
そこは期間限定で現れる幻のビストロ「つくし」。
猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなコックが、抜群においしい料理で迎えてくれる場所だ。
キッチンカーの赴くままに店を開く「つくし」だが、きまっていつも芸術のある場所に現れる。ピアノの演奏が聞こえる野外劇場、絵画が飾られたマルシェ、映画が上映されている砂浜……。
おいしい料理と素敵な芸術は最高のマリアージュ。弱った心と体をふっくら満たしてくれるので、どうぞ夢のようなひと時を楽しんでお帰り下さい。
こんな人にオススメ
・癒されたい
・ほっこり温かい話が読みたい
・美味しいものが大好き
な方にオススメです!
感想
丁寧に紡がれた言葉が、心のわだかまりを1つ1つ解いてくれます。
ページをめくるたびに、心も体も温かく満ちてゆく優しい物語でした。
悩みを抱えた人たちが、ビストロつくしに訪れ、美しい芸術とおいしい料理を通して自身の憂いと対峙していく。
そんな物語を読みながら、訪れる人に自分を重ね、私も自分の憂いを見つめ直していたように思います。
悩みに向き合うのは普段なら憂鬱ですが、この本を読んだときは楽しいとさえ感じました。
心の中にある宝物に気づき、それぞれの希望に向かって進んでいく様子を見ていると、悩みと向き合う時間が豊かなものに感じられたんです^^
悩むのは、情熱や理想があるからこそできることで、自分の可能性を信じていることの裏返しでもあるのかなぁ、と。
本当に人生を諦めているなら、大きな悩みも起こらないものです。
夢や理想に向かう中で、努力したり、苦悩したり、助け合ったり、たまに全てを投げ出したりする過程こそが、生きる目的なんじゃないかな〜なんて考えていました。
(大げさですかね…?笑)
結果を得たときの高揚感は一瞬で通り過ぎてしまいます。
だけど、その道中で得た知識やスキル、自信、仲間、思い出は、一生の宝物になると思います。
今日できる精一杯で“好き”に向き合うことで、見えてくるものや育まれる繋がりがあり、それはきっと人生を最高の思い出へと変えてくれる。
私も主人公や訪れた人たちみたいに、自分の好きを一生懸命大事にしたい、と改めて思いました。
よほど心労が溜まっていたのか、読みながらぼろぼろと涙がこぼれたりもしました。
こんなまっすぐな人たちだけの世界なら、どれほど素敵だろう、と考えるだけ切なくなったり…(笑)
深い気づきがキラキラと散りばめられた本書は、読んでいて本当に心が浄化されます。
フルコース料理を食べたあとのような、心にも体にも満足感のある一冊です。
“すきだらけ”のタイトルが回収されたときは、幸福感に包まれて、読後は甘いデザートのような後味がしばらく残りました。
まとめ:心の器に、たくさんの好きを蓄える
人は誰しも、自分だけの情熱を持っているものです。
あなたの好きなものは何ですか?
たとえ仕事に繋がらなくても、思うような結果が出なくても、その想いはいつか必ず支えになってくれると思います。
ビストロつくし、私もいつかその芸術とお料理を味わってみたいものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回、お会いしましょう♪
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